惜別

 残念ながら、最後の雄姿を見送りに行くことはできなかった。だが、決して君を忘れない。
 高架化工事対策で残る2編成以外の201系で、中央線に最後まで残ったH5編成。きょう廃車回送されたという。最後は運転台の雨漏りにさえ耐えて、満身創痍でここまで走り続けてくれた。

 年明けからいつ落ちるかと心配されていて、むしろ、よくここまでという気持ちの方が強い。何と言っても、H14(当時)は大月事故の当該編成でもあり、どういう因果かその当該車両の車番である「233」を名乗る型式に後を託すことになった。ここまで生きながらえたのは、このとき負った傷ゆえに、かえって現場の人々に愛される存在になったからなのかもしれない。

 201回も、233回も、アリガ十々アリガトウ。