「201アーカイブ'08」

 フォトライフを使って、過去の201系の写真をアップしていこうと思っている。もともと私は撮り鉄の類ではなく、走る電車は撮れない人だから、そういう意味ではこのところ201系を撮っているのは一種の葬式鉄なのだが、それでもすでに莫大な枚数がある。
 撮るにあたって一番気合いが入ったのは、やはりトップナンバーのH1編成だった。そして、201系が全部引退する前に何としても撮っておきたいのが、降りしきる雪の中を走る201系の姿だった。
 1年前は暖冬で、東京は一度も積雪がなかったので、その望みは叶わなかった。今年もそうなのかもしれないと心配していたら、1月23日の朝、雪が降った。慌てて早めに家を出て、仕事前の30分間だけ、神田で粘ることにした。朝ラッシュと言うにはまだ少し早い時間、30分という限られた時間で1本だけでも201系が来てくれれば、との私の願いは通じたらしく、スタンバイしてわずか2分で黄色いヘッドライトが見えてきた。編成番号札に書かれた数字は……

なんと「1」だった。当時201系は中央線に6編成だけしか残っておらず、このタイミングで201系が来ただけでも限りなく奇跡に近いのに、そこでH1が降臨したのだから、下手すれば一生ぶんの運を使い果たしたかもしれない。
 「ささやき並木」の「雪が降る降る……」という歌詞を聴いていたら、こんなことを書きたくなった。