20人目の権力者

 時間がない、などというのはただの言い訳に過ぎない。時間は作るものだ――などというのは綺麗事か。以前のように何が何でも201系を毎日撮るというような貪欲さは無くなってしまった。決して熱が冷めたわけではないはずなのだが、以前より“取捨選択”して撮るようになっているのは確かだ。

 いろいろと忙殺されているうちに世の中は動き、新たな国の主は201系にとって20人目。去年の夏は麻生氏と201系の組み合わせを撮れないか思案したりもしたものだが、時の流れは速い。
 かつてのように国に仕える身分ではなくなった201系にとって、今の首相なんてどうでもよいのかもしれない。でも、最後の最後で中央線沿線から最高権力者が輩出したのも、ひょっとすると何かの縁なのだろうか。