今年の収穫

 今年は自分なりに頑張った。残された201系を記録するにあたり、やりたいことが全部できたわけではないが、それでも十分といえる収穫はあったと思う。特に桜の季節や、夏場の早朝の各駅停車は積極的に写真を撮った。



神田川の桜
 

▲「各駅停車」表示で高尾入線

 私は30代になってしまったけれど、鉄道に関しても写真に関しても素人だ。10代、20代で私より詳しい人たちはたくさんいる。だから私は「意外性」を大切にしている。



▲試運転を有名撮影地で
 

西荻窪駅に進入する各駅停車

 たとえば今のダイヤで「休日35T」と聞けば反射的に「快速三鷹行き」を思い出す201系好きの方もいると思う。ところがこの運用が重要なのはそれだけではなく、夏場ならば早朝に「高尾駅中線に進入する各駅停車を唯一撮れる運用」であった。平日21Tならば、西荻窪で快速ホームから上りの各駅停車が撮れる唯一の運用。そういうのがいくつもあって、春から夏にかけては朝からずいぶん頑張った。頑張ったなりの収穫はあったと思う。



▲大月の朝焼け
 

▲明け方の青梅

 夜間留置を撮るための夜営も、何度かやった。地元の三鷹では頻繁に入出区や滞泊を撮っており、ほかの場所でもやってみたいと思ったのだ。七夕の晩に大月で夜を明かしたときは同業者など誰もいなかったし、こんな馬鹿げたことを真似する人は誰もいないだろうと思ったものだ。しかし、その後同様の泊まり掛け撮影をしたという話や、そのときに複数の撮影者がいたという話を結構耳にする。青梅にしても8月に行ったときは一緒に行ったhaya氏以外ほとんど人がいなかったのだが、最近は地元のファンも撮りに行っているという。
 さて、もちろん201系の後継者たるE233系についても思うことがある。残念なのは、ここ最近すっかりE233系が没個性化してしまったことだ。



ヘッドマークが目を引いた
 

▲一瞬で識別できた太字表記

 12月半ばの1週間は「120周年」と「高架化」で計4編成にヘッドマークが取り付けられた。仲間内では、201系と合わせて6編成の順列組み合わせで並ぶ時間を予想し、各自の情報をひっきりなしに交換しては走りまわったものだが、それも終わってしまった。加えて少し前に、T34編成の先頭の番号表記が通常スタイルに直されてしまった。以前は東京寄りが明らかに違うフォントで、ひと回り太い字だった。
 単なるマニア的な関心だけでなく、現業の人々にとっても編成ごとの外見に個性を持たせることは悪くないのではないだろうか。性能の差は良くないだろうが、見た目の違いはあっていいはずだ。現時点ではT32編成が北陸観光のラッピング編成になっている。来年はこの手のラッピングもしっかり記録していきたいところだ。