後ろ髪

 ようやく訪れた休日だが、長野で解体されている201系H4編成が気になって、また見に行ってきた。

 先日H4が見えていた付近には、サハE230(山手線の6ドア車)が留置されていた。

 もう完全に解体されていることを覚悟して行ったのだが、クハ1両だけ、ほぼ原形をとどめているようだった。おそらく10号車だろう。

 大半は解体されて、オレンジ色の鉄屑と化している。しかし、信越線の車内からはまだH4の「顔」を拝むことができる。

 方向幕の類はすべて抜かれているようだが、1号車は運転席の部分だけほぼ無傷で残っている。少し違う角度から撮った写真を拡大してみると――

 1号車は「顔」と床だけ残して解体しているようだ。推測の域を出ないが、どうも意図のありそうな作業の仕方である。この運転台が何らかの形で「再利用」あるいは「保存」されるようなことがあるのだろうか。