フィナーレの始まり

 201系H4編成の「さよなら運転」が始まった。むずかしいことは考えずに、乗れるものは乗り、撮れるものは撮りたいと思う。
 最初の豊田から三鷹への回送を撮る場所は、桜が咲いていればここと心に決めていた。一昨年、昨年とも「桜の穴場」として何度も撮りに行った武蔵小金井国分寺間の線路脇だ。しかしこの場所も、さすがにきょうは10人近い撮影者がいた。

 特製ヘッドマークを種別幕に重ねてしまったのは、ちょっと残念だ。私としては「中央線110周年」のときのように種別幕の隣(最近までハートマークが貼ってあった位置)にヘッドマークを掲げると思っていたので、ちょっとした肩すかしだった。
 さて、今回の一連の「さよなら運転」は三鷹からのツアー(びゅう旅行商品)として設定されており、三鷹在住の私としては非常に有難い。三鷹で仲間と集合し、一路河口湖に向かった。途中の停車駅でトイレ休憩の時間があり、写真撮影もできた。

 さらに河口湖では、乗り入れ先の富士急によって記念の撮影会が用意されており、3度にわたってさまざまな車両との並びを撮らせてくれた。


 帰路も、停車中に何度か写真を撮る機会があった。

 夕暮れ時の四方津にも、まだ桜が残っていた。

 八王子では30分近く停車。「ホリデー快速ビューやまなし」に追い抜かれる。

 1ヶ月ぶりの仕事、お疲れさま。また三鷹で待っているよ……


 おもな駅や撮影地には驚くほどの数の鉄道ファンが集結していたが、見聞きした限りでは極端な混乱は起きていないようだった。警察の協力を得た厳重な警備も用意されていたものの、息苦しさを感じるほどではない。「撮り鉄の暴走」が昨今メディアで騒がれるなか、そういうリスクを承知したうえで「さよなら運転」を企画したJR東日本と、協力した富士急行には心からの賛辞を贈りたい。今後の「さよなら運転」の全スケジュールがトラブルなく無事に終わってくれることを願っている。