Beautiful Days
この夏は中央線のオレンジ色の201系と、京葉線のスカイブルーの201系をいろいろと撮ってきた。
しかし、中央線を走るスカイブルーの201系を撮ったのは、21日が最初である。これは22日に豊田車両センターで開かれたイベントで色違いの201系を並べて展示するための回送で、さいわいイベントにも知人氏から当選した入場枠を融通してもらい、午前・午後の2回参加することができた。
入場前の待機中に、正門のところからスカイブルーの入換作業を拝むことができた。
イベントではH7編成の4両と、京葉線のケヨ51編成が並べられて、頻繁に行先表示が変えられていた。
もちろん、H7の残りの6両とトップナンバー「クハ201-1」も展示されている。
午後は気温が上がり、炎天下の開催となった。中央線と京葉線の201系が揃って「東京」の表示を掲出したときには歓声が上がった。
「豊田」(TOYODA)と「誉田」(Honda)。自動車好きのファンにウケそうな組み合わせにも注目が集まった。
イベントでは、6月に廃車されたH4編成の部品も販売された。私は3号車の車内から外された「モハ200−219」のプレートを購入することができたので、大切にしたいと思う。イベント終了後は、跨線橋から入換作業を撮って撤収した。猛暑中、労を惜しまず充実した内容のイベントを開催した関係者の方々には心から感謝の意を表したい。
一夜明けると、やはりH7は何事もなかったかのように通常の運用に入っている。
そしてスカイブルーの201系は、来た道を帰っていった。
一日がかり
「撮り鉄」なんて、自分には絶対無理だろうな、と思っていた。かつて私にとって列車の写真というのは「乗るついでに」撮るものだったし、撮るためだけに時間を使うのはもったいない、という思いがあった。しかし、人間とは変わるものである。
特段自慢できるような写真ではない。しかし、これを撮るためだけに2時間半かけて登山し、1時間半かけて下山してきた。登山の玄関は中央本線の梁川駅だから、自宅からは一日がかりの行程だ。この場所(倉岳山、標高990メートル)からの写真は以前、雑誌にも紹介されたことがある。
もっと空気が澄んでいれば、というのが正直なところだが、贅沢を言っていられる季節ではない。今まで半年以上、都合がつかず行けなかった。行けるときに行っておかなければ後悔すると思ったから、誇張でなく何リットルもの汗を流して山に登った。体力の衰えを痛感したが、それを補って余りある充実感を得られた。
思い起こせば
今からほぼ1年前、2009年8月14日の早朝。私の目の前でちょっとした「事件」が起こった。
三鷹車両センターで、4時32分の初電として出発する準備をしていた201系H4編成が支度をやめて、そのまま眠ってしまった。
故障のせいか動けずにいたH4は昼過ぎにようやく三鷹を出て、回送電車として豊田へ帰っていった。一方のH7は朝から17T運用に入り、いつも通り働いていた。当時の平日17T運用は、現在の69T運用に近い。朝6時41分に武蔵小金井を出て、午後から大月へ2往復する。
H4の回送ののち、10分ほどの差でH7は大月行きとして中央線を下り、西へ向かった。
日付が1日ずれてはいるが、きょう(13日)奇しくもその69T運用にH7が入った。時間の都合で私は大月行きを三鷹付近で撮ったのだが、そのあとに去年のこの出来事を思い出した(詳細は→d:id:ichimitsu:20090814)。H4はもうこの世にいないけれど、H7を日々見ていると、H4のことも色々と思い出して懐かしい気分になる。
複雑怪奇な停車駅
中央線の停車駅というのは複雑怪奇である。まずはオレンジ色の快速電車と、黄色の各駅停車がある。しかし、深夜になるとオレンジ色の電車が各駅停車で走るようになる。早朝も同じだ。
昼間の快速電車は、中野以西では各駅停車となる。しかし土曜・休日は高円寺・阿佐ヶ谷・西荻窪を通過する。これよりさらに速い「中央特快」というのがあり、中野〜立川間では三鷹と国分寺にしか停まらない。ただし、立川から枝分かれして青梅線に入るものは「青梅特快」という。このあたりまでは、しばらく生活していれば理解できるようになる。
ところが「中央特快」の停車駅のややこしい例外として、新宿始発の中央特快は中野を通過する、という奇妙なきまりがある。実際に乗ってみると、たまに案の定中野で降りようとして止まらないので困っている酔客を見かける。
上の写真は某知人氏の真似だが、中央線の複雑な運転系統と種別を表す一枚として、自分でも撮っておきたかった。前回撮ろうとしたときは、なぜか「電車が通過します」が点滅する前に電車が来てしまったので、リベンジに挑んでなんとか撮れた。
実はこの例外には、さらに例外がある(時刻表などには載っていない)。「中野通過の中央特快」は平日深夜に2本あるのだが、これ以外の時間帯にダイヤ混乱の影響で新宿始発の中央特快が運転された場合には中野に停車する。実際に私も「新宿始発の中央特快」に乗り、中野で降りたことがある。
ばらばらに
最近の撮り方はとりとめが無さすぎて、どうもブログ記事にうまくまとめられない。順不同でご紹介する。
中央線の201系H7編成は、8月に入ってからもほぼ毎日走っているようだ。先月「さよなら運転」を一度やったのに、さよならする気がありそうには見えない。
特に夕暮れ時はいろいろ撮ってみているのだが、なかなか納得のいく光線状態が得られない。
同じ場所で日没後に撮ってみたりなどという、新たな試みも。というか思いつき。頭が固いので日没後の撮り方はネタ切れしがちだ。
京葉線は、夜間から朝にかけての分割運用などを撮ってみている。
東金線内は夜の運用が数往復あるので、途中駅の撮り方も試してみた。福俵など撮れるには撮れるが、むずかしい。3回やってやっとこの出来だ。
東金線の終電、東金行きも201系が充当される。大網駅前ロータリーから崖上の3番線を見上げて撮れる。
早いもので、もう立秋だ。「通勤快速 成東・勝浦行き」も、しだいに走行を撮るのがむずかしくなってくる。あと何回挑戦できるだろうか。
まほろばの里
7月の最終週は中央線の201系H7編成がほとんど走らなかった。だからというわけではないが、土曜日から関西に行ってきた。
関西の201系は数が多いから、あまりガツガツ撮る必要はない。しかし、行先表示のバリエーションが豊富なのは東西共通だ。朝夕にしか運転されない行先があり、それが撮れるのはこの季節の良いところだ。
運用が103系と共通なので、レア行先を狙うと201系が来なくて肩透かしを食らったりもする。それもまた楽しい。
ウグイス色ももちろん撮ってみたけれど、やはりオレンジの魅力にはかなわない。
あまりに暑いので体力の消耗を恐れて、いくつかの初めて行く撮影地にギリギリで到着したりもしたが、結果はまずまず。
中央線沿線にもどこかにありそうで無い田園風景。その中をゆく201系の行先表示は「区間快速 大阪環状線」。運転形態を知らないと面食らう表示だけれど、こういうのが面白い。なかなか機会はないが、今後も折をみてこういう「ちょっと変わった行先表示」を中心に撮ってみたい。